ソサン号拿捕

ソサン号拿捕 2002年12月11日、15発の「スカッド」ミサイルを輸送していた船が、ソマリア半島東方960kmにおいて、スペインの哨戒艇により拿捕された。船は国旗を掲げていなかったが、船上の捜索後、カンボジア国旗が発見され、乗組員全員(21人)が北朝鮮市民だった。

 「スカッド」ミサイルを輸送していた「ソサン」号の船長は、停戦命令に従うことを拒否し、拿捕実施のために、スペイン海軍は、武力を行使せざるを得なかった。「ワシントン・ポスト」の情報によれば、拿捕に出た艦の2人のスペイン軍人は、当初、空中に警告射撃を行った後、ヘリからスペイン特殊部隊グループを乗船させ、船の拿捕を実施した。アメリカ特務機関は、偵察衛星と米海軍艦艇の助けにより、北朝鮮からの出港時から 「ソサン」の貨物を「管理」していた。拿捕は、国際水域で実施された。

 「ソサン」の船倉で発見された「スカッド」ミサイルは、分解状態だったことが確認された。アメリカ紙筋は、秘密貨物がイエメン行きであり、イエメン政府が「既に保有している老朽化した「スカッド」の数の充足のため」、北朝鮮からミサイルを購入したとも表明した。

 しかしながら、翌日の12月12日、状況は、根本的に変わった。当初、米特務機関は、「ソサン」がイエメンではなく、近東の港湾の1つに向かっていると伝えた。後に、ワシントンは、マドリードにとって突然に、スペイン海軍艦艇により拿捕された「スカッド」ミサイルを積んだ船を解放した。この際、合衆国は、差し押さえられた弾道ミサイルが防衛目的のみを目的とし、他国に移転されないことをイエメンが確約したと表明した。イエメン代表も、アメリカ人に状況を完全に明らかにし、武器納入が数年前に締結された契約に従い実施されていたと伝えた。米国務長官コリン・パウエルは、特にこれに基づき、米国が ミサイルを積んだ拿捕船をイエメン沿岸への航行を続けるのを許したと、ジャーナリストに表明した。

 米国の決定は、 スペインの憤慨、特に、スペイン軍人中における公然たる不満を引き起こした。スペイン国防省では、スペイン人が予期せぬ解放により曖昧な立場に陥ったことで、「驚き、憤慨した」と表明した。その結果、米国防次官ポール・ウルフォウィッツは、12月13日、スペイン国防相フェデリコ・トリリオに 電話で謝罪をせざるを得なかった。

 同日、北朝鮮政府は、「スカッド」を輸送していた商船「ソサン」のインド洋での拿捕に関する作戦へのスペイン軍艦の参加と関連して、 「失望」をスペインに表明した。米国の行動を非難する北朝鮮外務省の特別コミュニケにおいて、平壌は、昨年北朝鮮と外交関係を樹立したスペインが、文書によれば、「名誉ある人々としてのスペイン人に相応しくない海賊行為」に利用されたという「憤慨と失望」を表明した。

 その結果、スペインは、 自らが無計画の行為で責任を問われた。「ムンド」紙は、スペイン社会の憤慨を「無駄で、不必要かつ明らかに危険な仕事」をスペイン水兵に強制した米国の行動は、アメリカ人からより詳細な説明を要求すると表現した。「ムンド」の考えによれば、それが提示されなければ、スペインは、今後、「犯罪者を逮捕したが、裁判官が裏口から逃がしたような無様で、恥ずべき警察官の事態」に陥らないように、インド洋から自国艦艇を撤収するはずである。

 今、公式説は、 次のように見られる。武器密輸の最大の事例は、合法的取引だった。イエメンは、平壌からミサイルを購入したことを公式に認めた。実際、北朝鮮が何故、商船のセメント袋の下に隠すような奇妙な輸送形態を選んだかは明らかではない。

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最終更新日:2004/03/19

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